「30代後半から、今さらパイロットになんてなれるのか?」——私が最初にぶつかったのは、この疑問でした。
こんにちは。30代後半・二児の父で、公務員として働きながらパイロットを目指しています。前回の記事では、パイロットを目指すことにした理由をお話ししました。
今回は、その次の一歩として私が実際に取り組んだ「パイロットになる道を全部調べる」ことについて書きます。調べてみると、年齢で応募すらできない道がある一方で、30代からでも目指せる道もちゃんと残っていました。
同じように「社会人からパイロットになりたいけれど、どこから手をつければいいのか分からない」という方の参考になればうれしいです。
この記事でわかること
- ① 37歳の私が調べた、パイロットになる10の道
- ② 年齢の壁で応募できなかった道
- ③ 30代からでも目指せる道と、それぞれの特徴
- ④ 私が崇城大学のプログラムを選んだ理由
- ⑤ 二児のパパとして一番気にした「お金」のこと
※費用や年齢の条件は、2026年10月時点で私が調べた内容です。募集要項は毎年変わるので、最新の情報は必ず各学校・会社の公式サイトで確認してください。
①まずは「パイロットになる道」を全部書き出した
最初にやったのは、パイロットになる方法を思いつく限り全部書き出すことでした。調べた道は次の10個です。
- 航空大学校
- 航空会社の自社養成(JAL・ANAなど)
- Peach(ピーチ)の「パイロットチャレンジ制度」
- 私立大学のパイロットコース(社会人入学・編入)
- 崇城大学の「パイロット養成プログラム」
- 国内のフライトスクールで自費訓練
- ライセンスを取ってから航空会社の「有資格者採用」に応募
- アメリカでライセンスを取り、日本のライセンスに書き換え
- ヘリコプターのパイロット
- 遊覧飛行や測量などの「使用事業」のパイロット
ここから「37歳の自分が本当に応募できるか」で分けると、景色はガラッと変わりました。
②年齢の壁で応募できなかった道
まず、37歳ではどうやっても応募できない道がありました。
- 航空大学校:パイロットになる王道ルートですが、出願できるのはおおむね19〜24歳まで
- 航空会社の自社養成(JAL・ANAなど):新卒か、卒業して3年以内が基本。JALの社会人向けの採用でも「30歳程度まで」とされていました
訓練費の負担が少ない道ほど、若い人向けに作られているのが現実でした。
③30代からでも目指せる道
一方で、年齢制限がなく、今からでも目指せる道もちゃんと残っていました。主なものは次のとおりです。
- 崇城大学のパイロット養成プログラム:大学を卒業した社会人などが対象で、期間は標準2年(訓練の進み具合で延びることもあります)。英語は IELTS 6.0 以上、第1種航空身体検査の合格が必要です。受講料は2年間で約2,286万円(このほか寮費などがかかります)。社会人向けのこの形のプログラムは、調べた限り国内では崇城大学だけでした
- Peachのパイロットチャレンジ制度:年齢不問。前半の海外訓練は銀行の訓練ローンと手当で、後半の国内訓練はPeachが全額負担し、修了するとPeachの副操縦士になれます。ただし、ライセンスを持っていない人だけが応募でき、ANAグループ共通の適性検査(FCAT)に合格する必要があります。近年は毎年3月ごろに翌年度入社分の募集が出ています
- 国内フライトスクールで自費訓練:年齢制限がなく、いつでも始められます。期間は約2年、費用は1,500万〜2,300万円ほど
- ヘリコプター:国内の民間養成機関で事業用のライセンスを取る費用は1,500万円を超えることが多いとされます(国の資料、2026年6月)。格安校や海外訓練を組み合わせて費用を抑える例もあります。パイロット不足もあって、年齢の壁は比較的低めです。仕事は遊覧・報道・ドクターヘリなどが中心になります
- アメリカでライセンス取得:日本のライセンスへの書き換えと追加訓練まで含めると総額約2,000万円という試算もあり、国内と大きくは変わりません。訓練はすべて英語です
ただし、どの道でも「ライセンスを取った後に航空会社に採用されるか」は別の問題です。募集要項に年齢の上限がない会社も多い一方で、業界では「36歳を過ぎると採用は難しくなる」と言われることがあります。40歳を過ぎてからエアラインのパイロットになった例も報道されていますが、決して楽な道ではないことも分かりました。
④私が崇城大学のプログラムを選んだ理由
私が目指しているのは、旅客機を飛ばすエアラインのパイロットです。そして将来、現役を退いた後は、パイロット教官として後輩を育てたいという夢もあります。
調べた結果、私は崇城大学のパイロット養成プログラムを第一候補に決めました。理由はシンプルで、
- 37歳でも年齢で門前払いにならない
- 社会人を対象にしている
- 標準2年で修了できる
- エアラインを目指せる
この4つを全部満たす道が、調べた中で崇城大学しかなかったからです。
自費のフライトスクールは、費用は崇城大学と同じくらいかかるうえ、修了後の就職では大学のプログラムより不利になりやすいと考え、崇城大学がだめだった時の選択肢にしています。ヘリコプターは「プランB」という位置づけです。
崇城大学に出願するには IELTS 6.0 が必要なので、今は毎日英語を勉強しています。2026年4月には第1種航空身体検査を受けて「適合」の結果をもらいました。
⑤二児のパパとして一番気にしたのは「お金」
道を選ぶときに、私が一番気にしたのはお金です。
崇城大学のプログラムに通うとなると、仕事を辞めることになります。そこで動き始める前に、
- 仕事を完全に辞めても、訓練期間中の生活を保てるか
- 子どもたちの教育資金まで使い切ってしまわないか
を試算しました。この2つを確認できてから、本格的に動き始めました。
子どもがいる社会人がパイロットを目指すなら、「挑戦すること」と「家族の生活を守ること」を両立できるかを、先に数字で確かめておくことをおすすめします。
まとめ|30代からでもパイロットを目指せる道はある
最後に、この記事のポイントをまとめます。
- パイロットになる道は10個ほどある
- 航空大学校や航空会社の自社養成は、30代では年齢で応募できない
- 崇城大学・自費のフライトスクール・ヘリコプターなど、年齢制限のない道は残っている
- 私は条件を全部満たす崇城大学のプログラムを第一候補にした
- 動く前に、仕事を辞めても生活と教育資金が保てるかを試算した
これからパイロットを目指す方に、私が一番伝えたいのはこれです。
やりたいことは、まず徹底的に調べる。そして期限を決めて、行動に移す。
私自身、「もう年齢的に無理だ」と半ば諦めていました。でも調べてみると、道を閉ざしていたのは環境ではなく、自分の思い込みでした。
次回は、私が実際に受けた「第1種航空身体検査」の体験談を書く予定です。